マヨルカ伝統マタンサスに行ってきました
今回の記事には、豚の解体シーンの写真が掲載されておりますので、閲覧に注意されてください。
トメウおじいのLet’s徘徊でシネウの「お豚様感謝祭」に行って来たのですが、今回は田中の親戚の家で行われた、マタンサスの模様をご紹介したいと思います。
「お豚様感謝祭」でもマタンサスをご紹介したのですが、再度概要説明。
Matancesとはマヨルカの村々で冬の一番寒い月に行われる、豚の屠殺でございます。
家々で1年に1回、家族総出で行う伝統行事で、現在もマヨルカの農村部で行われている冬の風物詩です。
伝統的に、新月あたりの日に行います。肉の状態がいい、肉が悪くなりにくいのが理由だそうです。
農作業が終わり、収穫物のない冬の間の食料の確保や、お祝いなどの側面もあったようです。
マタンサスでは、マヨルカ名物のソブラサダなど、豚肉を使った保存食なども作ります。
それでは、潜入マタンサス!!
マタンサスって朝早いんですよねー
7:00マタンサス・スタートです!!
毛など処理された豚さんが運ばれてきて、解体が始まります。
部位にそって、丁寧にカットされていきます。
カットされた部位ごと、脂肪、皮などを分けていきます。
良質なラードが取れます。ラードはマヨルカ料理には欠かせません。クロワッサンもバターでなくラードで作られます。
作業は効率よく分担されています。豚の腸が取り出されました。
腸はレモンを使って丁寧に洗います。全て捨てません。
ひき肉にして、塩・パプリカ・唐辛子・黒胡椒を入れて混ぜていきます。ソブラサダの中身です。
ちょっと休憩
昼食にはフリトマヨルキンが振舞われました。
味付けは塩・胡椒とシンプル。にんにく、ジャガイモ、豚肉、内臓が炒められています。豚の脂の甘さが味わえます。
マヨルカ名物保存食作成
先ほど作ったソブラサダペーストを小腸に詰めていきます。
こちらが、llonganisa(ヨングニサ)。保存期間が短く、1ヶ月くらい熟成させ、冬の間に食べてしまうものです。
poltrú(ポルトゥル)、こちらは6ヶ月程度熟成させます。最大4kgです。
保存食は涼しいところに吊るされて熟成させていきます。
ソブラサダは2~3ヶ月かけて熟成・乾燥させていきます。
その他、リサダ・セミリサダなど沢山ぶら下がっています。
これを1日でやってしまうんですから、かなりの重労働ですよね。
田中はソブラサダ初級なので、熟成の浅いヨングニサが一番美味しく感じます。
マヨルカにおいでの際は、ぜひ味わってみてください。
って、あれ?今日一切おふざけなしですね。うん。何かマタンサス疲れました。肉体的にも精神的にも。
命をいただいて、生かされているんだなぁと、マタンサスに行く度に思い知らされます。
いただいた命を、できる限り美味しく調理して、残さず食べようと日々思う田中です。
伝統行事を一家総出で行っている中、子供たちも遊びながら、それを見ていました。これからも伝え続けられていくんだなぁと、田中は目を細めて思うのでした。
うん。豚、美味しいですね。ありがとう。日々の食に感謝。
まじめだね。たまには、おふざけなしもいいね。