今回のお題目
マヨルカ島のクリスマスの過ごし方

うん、そうだね。じじい。いつも、一言何か足りないね。
マヨルカではクリスマスのことをナダル(Nadal)といいます。

マヨルカのマナコル出身たい。
うん、そうだね。ナダルって苗字だね。関係ないねー。

うん、それ、後から説明するんだから、今言うのやめて。
と言うことでございまして、Bon Nadal!!(メリークリスマスー!!)in Mallorca。
これを書いている時、すでに年明け。ふふっ。
マヨルカのクリスマスは祭日でーす。
多くのキリスト教圏では、12月25日クリスマスは祭日でございまして、マヨルカを含むスペイン全土でも祭日です。

そんな、知らんがな。っつーか、あれ、日本800万の神様もいるし、祭日追いつかないんじゃない?


なんか、収拾付かなくなってきたので、置いといて。
スペインのクリスマスは12月24日から翌年の1月6日の約2週間なんですが、その中でも、12月25日、1月1日、1月6日は祭日です。
それプラス、マヨルカを含むバレアレス諸島、カタルーニャ地方はクリスマスの翌日26日も祭日になります。

マヨルカのクリスマス、街の様子は?
多くのレストランは閉まっていますが、クリスマス、大晦日に特別メニューを提供しているレストランもあります。(あくまでも街での話です。)
ホテルはシーズンオフですので、お安く予約できちゃったりします。
マヨルカの観光シーズンといいますと、自転車野郎たちがやって来はじめる3月終わりから4月始めごろにスタートです。6月にはビーチ客でにぎわうようになります。11月に入ると、観光客が落ち着き、ホテルも暇になります。
街角では、クリスマスマーケットなる露店も見かけることができますよ。主に、クリスマス用品などを売っています。
街や村々のクリスマスのデコレーションなどは、1月6日まで続きます。なんでそんな長いん?と申しますと、イエスキリスト生誕に、東方から三博士が訪問して礼拝したとされている「公現祭(主顕節)」が1月6日でございます。
それまでがスペインのクリスマスなんですね。

マヨルカでは、クリスマスに何食べるさ!?
冒頭、ベルおばあが言ってましたけど、定番はコカ・デ・ナダルをホットチョコレートに、ずぼーっと浸して食べます。
ホットチョコレートのことを、チョコラテと呼ぶんですけど、普通の板チョコもチョコラテなんですね。本当に紛らわしい。

チョコラテの作り方
鍋に牛乳を入れて温めます。こそに板チョコ(専用のものもあるよ)を割りいれて、溶かしていきます。(火はつけたまま)
チョコレートが溶けて、ふつふつしてきたら、コップなどに少量とりコーンスターチを溶かします。
コーンスターチを鍋に戻し、とろみがついたら完成です!
チョコレートの量やとろみ加減は、お好みでお願いします。
これに、更に砂糖を加えるおばあや、コーンスターチの代わりにプリンの素を入れちゃうおばあもいるんですね。甘さ地獄です。
島民のこだわりは、カカオ含有量。鳥をハトとそれ以外に分類する、うちのだんなも、カカオ含有量にはうるさいです。スーパーで鬼のようにチェックしています。
このチョコラテ、クリスマスだけでなく、あらゆるシーンで出てきちゃいます。何かしらんけど、島民は甘いパンやらドーナツ、お菓子など浸けて食べるんですね。
スペイン本土ではチュロス(長い揚げ菓子)が有名ですね。

クリスマス言うてるやろ・・・あ、パンのようでパンでないお菓子エンサイマダは年中登場する島の名物です。
そして、こちらがコカ・デ・ナダル。パン生地にジャガイモを練りこんだパンです。
甘くてしっとりしたパンです。おいしいです。作り方は結構簡単なので、レシピどうぞ。
マヨルカ島のクリスマスの料理と言えば「3分でできないマヨルカクッキング」でご紹介したソパ・レリェナ、ポルセヤなどでしょうか。まだまだ沢山ありますので、来年のクリスマスにまたご紹介!です。

じいさん、毎日飲んではるやん。
それと、チョコラテと並び、各家庭で作られるのがアーモンドミルク。
マヨルカは隠された良質なアーモンドの生産地でして、クリスマスにはアーモンドミルクも良く飲まれてますぞ。
レシピはこちら。
最高のアーモンドで作ってみる?
スペインのクリスマスは、家族と過ごすのが定番中の定番です。
一家大集合で、クリスマスランチやディナーを食べてのんびり過ごす感じです。


そうそう。クリスマスシーズンしか売ってないお菓子もあります。
これ、トゥロン。甘さ地獄。トゥロンって、色々な種類があってイマイチ何をもってトゥロンなのかは定かでないんですけど、板状のものが多いです。スペイン全土で出回っています。
代表的なものは、アーモンドなどナッツ類と蜂蜜、砂糖、卵白で作った、長方形の板状の甘い塊です。そのほか、同じような形のチョコレートもトゥロンって言ったりします。板チョコやん。
いや、板チョコやん。大事なところなので2回言いました。
そして、多いのがチョコラテ。この赤い棚と、奥の黄色いの全部チョコラテ。
こちら、ボンボンとか呼ばれているチョコラテ。トリュフチョコもクリスマスのお菓子に分類されちゃう勢いです。
どんだけチョコラテ好きなんよ・・・

何で怒ってんの?

そのくだり、長くなるでしょ?
スペインのクリスマス定番デコレーション
こちら、ベレン。この超大作、なんと義姉の作品です。色塗り作業なども全部自分でやったとの事。姉さん、いつ寝てるの?
いや本当に芸が細かい。てか、いつ寝てんの?
壮大なストーリーが展開されてますね。まぁ、細かいストーリーは知らんけど。
ベレンとはスペイン語でイスラエルの町ベツレヘムという意味です。そうそう。ベツレヘムと言えば、イエス・キリストさんが生まれた地です。
ベレンは、キリストさんの誕生シーンを再現したミニチュア人形デコレーションです。
このベレン、クリスマスシーズンになると街中や家々で飾り付けられます。クリスマスツリーもあるんですけど、スペインのクリスマスといえばベレンです。

いや、それヘレンな。
一方、マヨルカの新年というか、スペイン全土の風習
スペインでのクリスマスは家族と過ごし、大晦日は仲間や恋人と過ごすのが一般的です。大晦日はレストランやバルで飲む!!
日本では年越しそばがありますが、スペインでも「12粒のぶどう」という風習があります。
このぶどう「幸運を呼ぶ12粒のぶどう」って呼ばれています。
マドリッドのプエルタ・デル・ソルにある時計台の鐘の音に合わせて、ぶどうを1粒ずつ食べると、その年は縁起がいいって言われています。
その鐘、3秒に1回鳴らされるわけですが、3秒でぶどう食べるって、結構あれですよ。

この時計台の鐘の音、テレビで生中継されるので、その鐘に合わせてぶどうを食べる、お茶の間のおじい、おばあもいます。

スーパーには12粒のぶどう缶詰、12粒袋詰めぶどうなんかも売ってて、種や皮を取ってスタンバイする輩もいます。
鐘が鳴り終えると花火が上がり、カヴァで乾杯!!
これ、村の教会の前でやっている人々も見かけます。その後、バルで朝まで飲むのがスペイン流。うちの村は、広場で夜通しクラブイベントやっています。近隣住人、悲惨な年明けです。
それでもって、元旦は二日酔いやらなんかで、ダラダラ過ごす感じです。
12粒のぶどう??
田中一家では、一度も12粒のぶどう食べたことないんですけどね。

そのほかスペインの年越し縁起担ぎ
- 赤い下着をつける

嫌もう。本当に勘弁してください。赤は人間関係で幸運を得られる色だそうで、年越しに赤い下着をつける人も多いとか。
- シャンパングラスに指輪を入れる
新年の乾杯のとき、グラスに指輪を入れると指輪が幸運を招いてくれるそうです。指輪、洗っとけ。そして、飲み込むな。
- レンズ豆を食べる
もともとイタリアの伝統らしいんですけど、大晦日に家族でレンズ豆を食べると、富や幸福を招くらしいです。そんなに大量に食べられるもんじゃないね。
- ベッドから出るときは右足から
「si un día va bien es porque te has levantado con el pie derecho」朝起きて右足からベッドを出ると良い一日になる。
スペインではそう言われています。元旦の朝は、特に注意して右足から出る人が多いと思われます。

見つかるといいね。
スペインのクリスマスは2回ある?
この人たち、キリストさんの誕生を知ってお祝いにかけつける東方の三博士(三賢人)です。
スペインでは3人の王とされていて、イエスさんの誕生を祝い、乳香・没薬・黄金を贈ったそうです。
三博士はこんな感じで表現されています。
Melcior:黄金(王権の象徴:白人青年の姿)
Gaspar:乳香(神性の象徴:黄色人種の壮年の姿)
Baltasar:没薬(受難、死の象徴:黒人の老人の姿)
青年どこ?どこにおるん?

この人たちがやってくるのが1月5日。そんでもって1月6日が公現祭(主顕節)といって、彼らが崇拝しちゃう日で祝日です。
スペインではもともと、この日に子供たちはプレゼントをもらっていました。今では12月25日のクリスマス、1月5日の東方の三博士来訪、どちらか(もしくは両方)でプレゼントをもらえます。
田中家の場合は、サンタさん(両親)、東方の三博士(親戚)というシステムをとっております。できれば夏ごろに来訪して欲しいんですけど。イベント重なりすぎ!!
うちの村では、親が教会(役所主催)にプレゼントを預け、夕方に東方の三博士に扮した村人が、教会前で子供たちにプレゼントを渡すというイベントが毎年開催されます。

この公現祭までがクリスマスというわけです。
公現祭に食べるものってあるの?
これはロスコン・デ・レイエスと呼ばれる、スペインのクリスマスケーキみたいなもんですけど、パンです。しつこいようですけど、パンです。
このロスコン、義姉作なんですけどね。穴の開いたパンの上には砂糖漬けが乗っています。
クリームをはさんだものや、普通のパン、パウンドケーキっぽいパン、さらに中に小さな人形が入ったパンと、色々あるんですけど、形状は穴の開いたドーナツ型、上には砂糖漬け、これは基本です。
人形の使い道は、ロスコンを切り分けて、人形が入っていた人が当たり!って感じです。いい事があるらしい。
え?また説明に愛情を感じられないって?うん。お察しください。

マヨルカクリスマス 祭りの後
クリスマス関連商品ですが、クリスマス期間を過ぎると値引きされる商品も多く見かけます。
種類は少なくなってますけどね。お土産にいかがでしょうか?ってないわー。
そんなわけでございまして、マヨルカのクリスマスをざざーっとご紹介してみました。スペイン本土のクリスマスと一緒な感じですけども、料理やお菓子は地方地方で違ってきます。
クリスマスシーズンにスペインにおいでの際は、ぜひとも街のパン屋さん、お菓子屋さんを覗いてみてくださいね。何か違った発見があるような、ないような。

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