はい。今回もスペインの治安と、観光客が合いやすい犯罪被害についてお話します。
もう、口を酸っぱくして言ってるので、「マヨルカくる?」をご覧の皆様にはもうおなじみですが、スペインの治安は良くないんですね。
世界的に見ると、世界平和度指数ランキングでは30位と、まぁまぁなポジションなんですけども、日本の日常と同じように考えていたら、被害にあってしまう可能性が高くなりますので、十分注意したいんですね。
じいさん、もう忘れたんですか?
スペインの治安と、犯罪状況、スペイン旅行での危険度数、危険が潜む観光スポットを知りたい場合は、こちらで詳しく解説しています。
今回は、スペイン旅行の時に気を付けたいこと、邦人犯罪被害の傾向、被害に合った場合の対応などを詳しく見てみましょう。
旅行前には、しっかりと頭に入れておいてくださいね。旅の安全度が上がりますよ。
今回のお題目
スペイン旅行は気を付けて!日本人が被害にあっている犯罪
在バルセロナ日本国総領事館のメールによると、2018年に届けられた邦人盗難被害は390件です。
2017年の被害届よりも63件増えています。
スペインでの犯罪被害は、スリや置き引きが81%を占めていて、身の危険があるような凶悪犯罪は滅多にありません。
主な邦人の犯罪被害発生地域は、バルセロナが55%、マドリッドが24%を占めています。
では、実際にどんな状況で犯罪被害に合っているか、確認していきましょう。
スペインで観光客を狙った犯罪NO.1:スリ
2018年、バルセロナ日本国総領事館に届け出があったスリ被害は212件です。
その中でも、ケチャップスリが36件。
犯人が服にケチャップなどの汚れを付けたうえで、その汚れを指摘してきます。
うわっ。なんでやねん!と衣服に気を取られている間に、カバンや財布を盗みます。
さらに、汚れ取ってあげるよ。と手伝う振りをして、犯行に及ぶ場合もあるんですね。犯人はグループの場合もあります。
スリの手口は様々で、小銭をわざと落としたり、いきなり道端に倒れこんだりして注意をひきます。その隙に盗む。
- 地図や新聞などをあなたの前に広げ、視界を奪ってからポケットなどを物色する。(目隠しスリ)
- 路上でものを売りながら近づき、注意をひいている間に盗む。(物売りスリ)
- 署名を求める際に身分証の提示も求め、財布を出させて現金を抜き取る。
- バスや電車など、混雑に紛れて体を押し付けてきて、その間に盗む。
- リュックサックなどを気づかれないうちにナイフで切って、そこから盗む。(切り裂きスリ)
などなど。手口は多いです。
最近では、ケチャップスリが増えてきているみたいですね。
注意をひく人と、盗む人のグループで行動していることが多いです。子供や女性、お年寄りなどスリに見えない人にも注意してください。
観光客が多く集まる観光地、地下鉄・駅などの公共機関では特に注意が必要ですよ。
バス・地下鉄・電車などは、ドア付近が一番危険です。盗まれてさっと降りられてしまったら、逃げられてしまいます。
スペインでのスリ対策
- 財布はズボンのポケットなどに絶対入れない。色々なスリから狙われます。
- 人に声をかけられたら警戒する。おしゃべり好きなスペイン人でも、いきなり話しかけて来ることとは少ないです。
- 財布にチェーンを付けて、カバンとつなげておく。切り裂きスリにあっても、取られにくいです。
- パスポートもパスポートケースに入れるなど対処する。
- パスポートや財布は、カバンの取り出しやすい場所には入れない。
- 貴重品を持ち歩く場合は、肌身離さず。腰に巻くタイプのウエストポーチなどを使って服の中に隠す。
- 貴重品はホテルのセーフティーボックスに入れる。持ち運べてしまうようなセーフティボックスは絶対NGです。
- 貴重品をホテルのフロントに預ける。ランクが高いホテルは可能です。
えぇ。スペイン人ですけども、私より慎重で用心深いですね。天然だけど。
スペインの空港・レストラン・ホテルで気を付けたい:置き引き
2018年のバルセロナ日本国総領事館に届け出があった、置き引き被害は140件で、前年度よりも15件減少しています。
日本は平和なので、場所取りのために荷物をテーブルや椅子に置いてから注文に向かったりしますよね?
カバンを背中側や足元に置いたり、背もたれに引っかけたりしますよね?
これ、かなり危険です。大げさかもしれませんが、取っていいですよ。って言っているようなもんです。
スペインの観光地では、観光客を狙っている犯罪者が必ずいます。これ、忘れないようにしてくださいね。
日本と同じように行動していては、犯罪者の恰好の餌食ですよ。
スペインで置き引きに合わないために
- スマホや財布をテーブルの上に出しっぱなしにするのはNG。スキがある人だと思われます。
- 荷物は常に体に触れている状態にしてください。できるだけ身に着けておくことをオススメします。
- ウエストポーチは便利です。肩掛けバッグを前にして持つ、リュックも前で背負う(背負うって言わないかも)。
- 席を離れるときは、必ずバッグを持つ。隣の席にも置かず、膝の上にキープがベストです。
- 公園などに座るときも、絶対に荷物を横に置かない。靴紐を結んでいる最中に、荷物を持って行かれる被害も出ています。
- ホテルや空港での手続き、券売機で切符を購入する時も、荷物は体の前側に置く。
置き引きは飲食店・ホテルのロビー・駅・空港などで主に発生します。
話しかけられたり、何か注意をひくような行為があった場合は、特に注意が必要です。
もし、注意をひくようなアクシデントがあった後は、すぐに荷物を確認してください。
それと、格安なゲストハウスに泊まるときは、かなりの覚悟が必要ですよ。
ドミトリー(いわゆる相部屋)だけでなく、個室でも危険がいっぱいです。窃盗目的で利用する犯罪者もいる、と言うことを忘れないでください。
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スペインで道を歩くときに気を付けたい:ひったくり
2018年、バルセロナ日本国総領事館に届け出があった、ひったくり被害は9件。
犯人は裏通りや物陰で待ち伏せして、通行人のカバンなどを奪い取ります。バイクでの犯行もあります。
スペインでひったくり被害に合わないようにするには
- 道を歩くときは、カバンを車道側に持たない。ハンドバッグはひったくられやすいです。
- バッグはななめ掛けにして、体の前側で持つ。コートを羽織る場合は、バッグはコートの中に。
- 観光地でも裏通りや人気のない所には行かない。夜道は特に治安が悪くなります。
- ATMでお金をおろす時は、周囲を確認する。現金やカードをしっかりカバンなどに入れてから歩き出す。
スペインでは減っているもののかなり危険な強盗:首絞め強盗
これ、凄い怖いんですけども、実際にある犯罪なんです。
スペインでは観光客を狙った凶悪犯罪ってのは限りなく少なく、2018年は首絞め強盗の被害も出ていません。
この首絞め強盗は、背後から忍び寄って首を絞めて気絶させ、所持品を盗むってものなんですね。
一歩間違ったら、命がないやつですよ・・・
スペインでの首絞め強盗対策
- 人通りの少ない路地などには入らない。
- 入ってしまった場合は周囲に気を付けて、すぐに立ち去る。
- 不審者に遭遇した場合は、近くの店などに逃げ込む。
- お金持ちそうな恰好をしない。
へぇ。私は荷物が増えるのとフットワークが悪くなるので、アンチお洒落派ですけどね。
ホテルにお洒落な服やバッグ、靴なんかを置いて、外出するのも気持ち悪いですし、めいっぱい楽しみたいので靴はスニーカーっす。
そりゃ、高級レストランとかに行くときは着替えますよ。多分。
スペインでレンタカー・観光バスを利用するときに気を付けたい:車上ねらい・パンク窃盗
2018年、バルセロナ日本国総領事館に届け出があった、車上ねらい被害は19件。
スペインでは、車の中に荷物を置いていくのはご法度です。レンタカーならなおさらです。
レンタカーだけでなく、観光バスなどを利用する時にも注意が必要です。
バスのトランクにスーツケースを入れる、観光地についてバスを離れる時間がある場合は、荷物をしっかり確認したいです。
また、路上で「パンクしてるけど。」「ここは駐車禁止だけど。」と声をかけて降車させて、その間に車内のものを盗むパンク窃盗の被害も出ています。
スペインで車上ねらい・パンク窃盗を防ぐ方法
- 車内に貴重品など物を置かない。どうしても置いていきたい場合は、外側から見えないところに置いてください。
- 車内にいるときに声をかけられた場合、監視カメラがある場所、人通りの多い場所など、安全なところまで移動する。
- 降車する場合は必ずカギをかける。必ず貴重品は手に持って出る。
- 観光バスに荷物を残したまま、バスを離れない。
へぇ。取られたことあるみたいですよ。夜の繁華街、ヘヴィメタルパブとかハードロックパブとかの辺りです。治安、最高に悪い地域でございます。
スペインの私服警察としっかり見分けたい:偽警官
かなり厄介なのが偽警官。
警察を名乗って警察手帳らしき物を見せて、所持品検査と偽って財布を出させて現金等を抜き取ります。
これ、警官のコスプレして登場するわけではないんですね。私服警官を装っている場合が多いですよ。
何が厄介なのかと言うと、スペインでは空港、高級ブティックが並ぶ通り、観光地、祭り会場などで私服警官が巡回していることがあるんです。
で、観光客が私服警官を偽警官と間違って、公務執行妨害で拘束される事案もあるんです・・・
もう、踏んだり蹴ったりですよ。
スペインで偽警官と私服警官を見極めるポイント
【偽警官の特徴】
- 警察手帳らしき偽物の手帳やバッジを一瞬しか見せない。
- 財布出せと要求する。
- スペイン語が流暢でない場合が多く、英語で話しかけてくる場合もある。
本物の警官なら、財布を出せと言うことはありません。身分証明書やパスポートの提示を求めることが普通です。
警察手帳をもっと良くみせて欲しい、話があるなら交番で話そう。など、本物の警官かどうかしっかりチェックする必要があります。
このような警官に話しかけられた場合は、近くの交番に行くなどして対処してください。
スペインの大都市で見られるのは、スペイン国家警察(Cuerpo Nacional de Policía(CNP))文民警察で、地方やハイウェイパトロールを主に担当する国家憲兵グアルディア・シビル(Guardia Civil)があります。
スペインで犯罪被害に合わないための5つのポイント
- 荷物は肌身離さず持つ
- 人気のない路地などに行かない
- 話しかけられたら警戒する
- 注意をひく行為があった場合は警戒して荷物を確認する
- 貴重品は1か所にまとめずに、分散して持つようにする
カバンはファスナー付きのもので、ファスナーは必ず閉めておくことも大切です。
何か目の前でアクシデントがあった場合は、荷物を抱くなどして警戒してください。犯人はエスカレーターなども平気で止めてしまいます。
旅の醍醐味は、現地の人との会話などですよね。スペイン人はおしゃべり好きなので、ちょっとした挨拶から立ち話に発展することも少なくありません。
マドリッドやバルセロナでは、日本文化が好きなスペイン人も少なくないので、話が弾むかもしれませんね。
犯罪被害に合う場合、多くはカタコトのスペイン語だったり英語で話しかけられたりした時です。
でも、やっぱり知らない人から急に声をかけられたら、警戒したいです。警戒と言っても、荷物をしっかり持つ、知らない場所に着いていかないなどですね。
話に気を取られている間に、犯行グループの仲間がスリを行う場合があります。
ですよね。
いくら気を付けていても、どんなに慎重に行動しても、トラブルに巻き込まれる可能性はあります。
犯罪の手口を覚えておくだけでも、旅の助けになると思います。
次回は、万が一犯罪に巻き込まれた場合の対応をお送りいたします。準備準備。
一読しておくと対処が楽かも:
まずは冷静に!スペインで盗難に合った場合の対応方法~パスポートと財布取られて落ち着けるか!!