トメウおじいのLet’s徘徊 in Montuïri~マヨルカの古代遺跡タラヤット

どうも、どうも。第6回目を迎えてしまいました「トメウおじいのLet's徘徊inマヨルカ」でございます。今回のおじいの旅は、マヨルカ島の真ん中あたりにあるモントゥイリという村。
何気に観光ゾーンから、かけ離れた地域ばかりに出没するトメウおじいでございますが、今回もしかり。観光の「か」の字も感じられない田舎からお届けするLet's徘徊です。
と言いましても今回も、なかなかいい味をかもし出している観光名所に行ってまいりましたよ。
今回のコースは、マヨルカの古代遺跡タラヤットを見学した後、お昼前に名物のパンボリをいただき、ついでに風車がある考古博物館へ参ります。ここモントゥイリのパンボリのレストラン、マヨルカで一番有名な店なのでマヨルカにお越しの際はぜひとも食していただきたい味でございます。
では、今日もご一緒にLet’s徘徊 in モントゥイリ!!
まずは到着、マヨルカのど真ん中ど田舎ゾーンPla de Mallorca(プラ・デ・マヨルカ)
マヨルカの真ん中は、観光とは無縁のど田舎ゾーンなんですけども、レアなマヨルカ情報を発信する「マヨルカくる?」では、ちょっとおなじみのゾーンですね。
さて、今回はさらにモントゥイリの村から少し離れたところにある、古代遺跡を徘徊でございます。離れているといっても、ほんのちょっぴり。村の中心から約2.5kmなので歩いても行けます。(歩いてないけど)村の近くにこんな遺跡があるなんて、田舎って恐ろしいですねぇ。
じゃーん。これがタラヤット遺跡です。正式名称はTalaiot Son Fornés(タラヤット・サン・フォルネス)です。
ここ、モントゥイリにあるタライオット遺跡は、かなり保存状態がいいといいますか、観光客あんま来ないし荒らされてない感じがいいですねぇ。
ということで、写真を見ながら少し歴史のお勉強と参りましょう。

そんなことより、タライオット(タラヤット)って何?
タラヤット(Talaiot)っていうのは、タラアティック時代(Talaiotic)に作られた石造りの塔のことです。
あー、これもマヨルカ語なので、スペイン語ではtalayótico時代に作られたTalayotでございます。って、どっちでもええわ。タライオット遺跡と言ったほうが一般的かもしれませんので、以下タライオットに統一します。
マヨルカ島とメノルカ島(お隣の島)の先史時代の最も象徴的な石造りの塔の建設物が、この「タライオット」です。
マヨルカ島には400頭以上のタライオットがあるよ
採掘されたタライオットはほとんどないんですけど、マヨルカには400頭以上のタライオット遺跡があちらこちにあります。
これ、壁を固定したり固めたりするモルタルもない時代に造られていて、石のみでできているんですね。あら、すごい。
タライオットの人々は近隣の集落間のコミュニケーションをとって、周辺の領土をコントロールしていたんですね。
モントゥイリ:サン・フォルネスのタライオット遺跡
これ、サン・フォルネス(Son Fornés)遺跡の地図です。

青色の円形が3つありますよね?これがタライオット、石の塔です。
この遺跡、紀元前10世紀から紀元前7世紀までの間で建設されました。日本でいうと縄文時代ですかね?サン・フォルネス地図の青色の部分が、最も古い時代に建造された部分になります。
ここは肥沃な地域でして、農業をしていたグループが集まってきてサン・フォルネスにタライオットが建設され、繁栄してきたと考えられています。その400人程度のグループが3つのタライオットを建設しました。
この石の塔、公共の建物だったんです。会議場や、食肉配布の中心地、政治や宗教の会合の場として利用されていました。
紀元前2世紀には、古い建物は崩壊してしまいました。その後は、廃墟の中にいくつかの建物が建てられ、人口の大半は近くの高原の南側に移ってしまったようです。
その後、1世紀まで建て増ししながら人が住んでいましたが、マヨルカは紀元前123年にローマ帝国の支配によって、政治的な独立を失ってしまいます。
それ以降は、ビザンチン時代、イスラム時代にもたまーに人が住んでいたらしいですが、家の跡などは何世紀もの農業活動で消えてしまいました。
あ、マヨルカってよく侵略されてまして、ローマ帝国、ビザンチン帝国、イスラム帝国などなどにも侵略されちゃってたんです。航路の拠点に便利な場所なので、とにかく昔から外国人にモテモテだったわけです。

侵略って言い方やめなさいよ。まぁ、そんな感じだけど。
このタラヤット遺跡3ヘクタールあるそうでして、約9075坪ですね。って言われてもわかんないんですけど、東京ドームにすると約0.64個分です。いや、もっとわかんないね。
しかし、色んな部屋がありますね。20個の部屋が発掘されているそうです。
陶器や金属製品の製造や修理、食品を調理したり保存する専用の場所などもありました。
タライオットを見てみよう!
あらタライオット、入り口がありますね。そんなもん、入りたくて仕方がないですよね。
この石の塔、最大直径17メートル、高さ5メートルのマヨルカ島で最大のタライオット(T1)です。
中には、こんなんそびえてました。これ、屋根を支える柱です。紀元前10世紀から倒れてないんでしょ?

これは、入り口があった塔を上から写したものです。そりゃ、登れたら登ってみるよね。普段は高所恐怖症なのに、遺跡ときたら、がぜん張り切るよね。いつも段差のないところでもつまづくのに、遺跡内移動するの早いよね。
屋根の部分は、何か腐敗しやすい素材で作られていたと考えられています。この部屋、30㎡しかないんですけど、この中では豚と牛の屠殺が行われていたらしいです。マヨルカ名物マタンサス(豚の屠殺)の歴史は古いんですね。
発掘で回収された動物の遺体の分析で、特別なイベントで少量の肉が食べられていたことがわかっています。
こちら、別のタライオット(T2)です。このタライオットは横からの入り口がないのが特徴です。
これ、リフォームしたときに(リフォームっていうのかよ)以前あった出入り口を封鎖して、最終的にらせん階段を作ってしまったようです。
こちらは会議室として利用されていたようで、飲み物用の陶器が採掘されたらしいです。

たくさん部屋があります。色んなところに穴ぼこが。
田中の天然だんな「おい、おい、めちゃめちゃトイレあるな。おい。」って言ってましたけど。
それを聞いた子供が大うけ。幼稚な下ネタを2人でしばらく繰り広げていましたけど、無視しました。
もう最後はネタが尽きたので、田中家の日常をご紹介するハメになってしまいましたが、このサン・フォルネス(Son Fornés)タライオット遺跡は、入場無料です。というか無人です。
無人ですので、訪れた際は歴史の保全にご協力願います。
マヨルカの古代遺跡タラヤット(タライオット)って何だったっけ?
はい、どうも。ここらへんでちょっとタライオットのおさらいです。
・タラヤット(Talaiot)は、タラアティック時代(Talaiotic)にマヨルカとメノルカで作られた石造りの塔
・マヨルカには各地に400頭以上のタライオット遺跡がある
・公共の施設で周辺の領土をコントロールしていた
ってな感じです。

マヨルカ名物パンボリの名店
ここモントゥイリには、マヨルカ一と言われるパンボリの名店があるんです。それがここ。
S'HOSTAL(ソスタル)というレストランです。これ、エントランスです。ソスタルは、ちょっと休憩する場所という意味です。
別名、ES PAN AMB OLIS(パンボリ!)って呼ばれるほど超パンボリ。(どんな意味やねん)こちらが店の外観で、駐車場は店のまん前にスペースがあります。
こちら、ソスタルの店内。落ち着いた雰囲気の店です。店は70年以上の歴史があるらしいですよ。店員さんに聞いたら店の白黒写真を持ってきてくれて「この頃からあるからー、70年は軽いと思うけど。よく知らん。」と言われました。
時間が早いので、お客さんもまばらでしたが、昼時、夕食時は満席確実です。めちゃめちゃごった返しています。
じゃじゃーん。こちらがソスタル(S'HOSTAL)のマヨルカ名物パンボリ!
こちらが今日のおやつ、パンボリです!生ハムとチーズをチョイスしました。
あ、おやつ。こっちでは昼食前(だいたい9時~11時)にメリエンダという間食をします。レストランでもメリエンダ用のメニューが用意されているんです。
こちらのソスタルでも、12時前までに行くとパンボリ+飲み物のセットが5€で食べられちゃいます。お得!
と言っても、田中2皿食べちゃったのでお得感ゼロですけどね。

暖炉が数箇所あって、いい感じですね。
こちらのパンボリ、生ハムとチーズ以外には、マヨルカ特産のソブラサダ(生豚肉ペースト)、腸詰のカマイオット、サラミ、チョリソなど様々。
サイズもミニ、普通、デカイのと選べちゃいます。デカイサイズのパンボリで8€だと思われます。メリエンダ以外は、飲み物は別注文です。
こちら、トイレ。ワインで気持ち良くなったら行っておいてください。
で、マヨルカ名物パンボリの作り方は【マヨルカ伝統料理】3分でできちゃったよ、おい。マヨルカクッキング File.4 パンボリ(Pa amb oli)に掲載しております。作り方って言ってもパンにトマト塗ってオリーブオイルかけるだけなんですけど・・・ってネタバレしてるやん。

サン・フォルネス考古博物館でさらにマヨルカの歴史を発見!
なんか大層なタイトルですけども、モントゥイリのシメにサン・フォルネスの考古博物館でもどうでしょう?
Museu Arqueològic de Son Fornés(サン・フォルネス考古博物館)でございます。古い製粉所を改築、2001年博物館としてオープンしました。
博物館の中には、1975年に発掘が開始されたサン・フォルネス遺跡から出土した品が展示されています。結構こじんまりした博物館ですけど、風車の内部がアンティークで落ち着きます。
ここ、写真撮影が禁止なので写真はございません。内部を見たい!という方はこちらの公式サイトに少し写真がありますので、どうぞ。Museu Arqueològic de Son Fornés
でもって、これね。全部カタラン(カタルーニャ語)で書かれていますんで、はぁ?ってなりますけど、メニューバーの左から2番目の「El Museu」のプルダウンメニューに「Exposició」ってのがありますので、そこをクリックすれば博物館内部の写真が載っていますよ。

サン・フォルネス考古博物館の営業時間
会館:月曜から金曜日
3月~10月 10am-17pm
11月~2月 10am-14pm
入場料:3.50€
でございます。マヨルカの観光シーズンは夕方まで開いています。
マヨルカの古代遺跡タラヤットがあるモントゥイリへの交通アクセス
モントゥイリのあるプラ・デ・マヨルカゾーンは、交通の便が悪いんです。ここモントゥイリも電車の駅がありません。
公共の交通機関だとTIBバスが利用できます。パルマからですと、TIBバス411・412(・415夏だけ)ラインがモントゥイリにとまります。1時間に1本くらい出てまして約30分で到着しますよ。
それでもってバスの場合ですが、モントゥイリに着いたら徒歩ですね。
パンボリレストランS'Hostalと風車の考古博物館は村の北側と南側にそれぞれ位置しておりまして約1.5km、タライオット遺跡は村の中心部から約2.5kmですので、まぁ歩けない距離ではないですよ。
しかしモントゥイリ、村の中は急すぎる坂道とかありますので道の選択を誤ると、疲労度アップ間違いなし。

車の場合は、パルマとマナコルを結ぶ主要道路から5分のところにタライオット遺跡があります。
と、こんな感じで古代遺跡ファンにはまた申し訳ない内容となりました今回の「トメウおじいのLet’s徘徊 in Montuïri」いかがでしたでしょうか?
観光ゾーンから離れた田舎にも、こんなお宝スポットがあるんですよ。まぁ、他に何もないけど。

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