どうも、こんにちは。私ガスパルです。スペイン本土でね、作家とか大臣とかしてたんですよね。
1年ちょいくらいですかね、ベルベル城に幽閉されていた者なんですけどね。
せっかくね、こんな綺麗な島マヨルカに来たのにですよ、ぼーっとですよ、指をくわえてビーチをね、ぼーっとですよ、見てたわけなんですけどね。
日本の皆さんには、おなじみがないかもですけど、私実はベルベル城に投獄されていた人物の中では、結構有名なんですよね。
あ、マヨルカの人からは何かギャスパさんって呼ばれてますけどね、これマヨルカの発音みたいですよ。
最初は何かなぁって思ってたんですけど、私のことだったんですね。
はい、もういいです。
と言うわけでございまして、前回の「ベルベル城の全貌~スペイン文化遺産マヨルカに現存する14世紀の古城」、前々回の「ベルベル城の行き方完全ガイド」に引き続きまして、今回はベルベル城の内部に潜入してみたいと思います。
ベルベル城の内部は現在、パルマ歴史博物館・Despuig(デスプッチ)の古代彫刻コレクションを展示するスペースになっておりまして、お城自体だけでなく展示物でも楽しめるようになっているんですねぇ。
さっき登場した、ガスパルさんが幽閉されていた部屋の再現コーナーもあったりします。
はい、では引き続きベルベル城でLet's!徘徊!
今回のお題目
ベルベル城1F「パルマ歴史博物館Museu d'Història de la Ciutat」
ベルベル城1階にある「Museu d'Història de la Ciutat(ムゼウ・ディストリア・ダ・ラ・シウタッ):都市歴史博物館」(パルマ歴史博物館)は、1932年に設立されました。
1936年から1939年、スペイン内戦で刑務所になってしまったため閉鎖されましたが、1960年までは「Museu de Mallorca(マヨルカ博物館)」が設立され、1974年にはコレクションが整理されて現在のような展示に生まれ変わったんですね。
パルマ歴史博物館は、時代の移り変わりごとに部屋で区切られ、パルマを中心としたマヨルカの歴史を見ることができますよ。
先史時代のマヨルカ
パルマの主な先史時代の建造物「Vaveta(ヴァヴァタ)」や「Talaiot(タラヤット)」などが表示されています。
パネルでは、バレアレス諸島のTalaiotic(タラアティック時代)の説明がされていますよ。
この頃のマヨルカは、石造りの塔の建築物などが造られていたんですね。
たまに正解。よく覚えてましたね、じじい。Talaiot Son Fornés(タラヤット・サン・フォルネス)も徘徊していますので、古代遺跡に興味がおありなら、ぜひとも見てみてください。
まぁ、いつもどおりグダグダした内容ですけども。
マヨルカの紀元前123~902
マヨルカは紀元前123年、ついにローマ人によって征服されてしまいます。
その頃パルマは、Plaça de Santa Eulalia(プラサ・ダ・サンタ・アウラリア:聖エウラリア広場)・パルマ大聖堂周辺の壁に囲まれた地域に設立されました。
街の創設からアラビア統治時代までの考古学遺跡が展示されています。
これね、良く見ると床にコインがたくさん投げられてるんですよね。
それを見て家のご子息が「投げたい!!」と言い出したので、「拾いたい!!」と言い返したら、「僕も!!」と来たので、ささっと逃げました。
アラビア統治時代MADINA MAYURUQA 902~1229
902年から1229年までマヨルカ島は、コルドバのカリフ制支配下にありました。
この時期には、都市部の公共用、個人用および農業用の重要な水路システムが確立されています。
アラビアの陶磁器などの展示がありますよ。
ふふふっ。よくぞ思い出しましたね。あそこもね、文化財なんですよ。舌打ちと失笑に満ち溢れた史上最も残念かもしれない観光珍名所「Banys àrabs(イスラム浴場)」はこちらでご覧ください。
へぇ。なんですけどもね。
La ciutat de Mallorques 1229~1576
1229年アラゴン王がマヨルカを征服、JaumeⅠ(ジャウマ1世)から古いモスクなどイスラム建築を、新しいキリスト教崇拝の場所に建て直すように指示が出されます。
「Ciutat de Mallorques(シウタッ・ダ・マヤルキャス)」はキリスト教によって都市に与えられた名前です。街の都市組織は成長しましたが、その配置は変わりませんでした。
新しい教会パルマ大聖堂が、モスクや他の重要な教会のあった場所に建てられました。 アラビア時代に建設されたアルムダイナ宮殿(el palau de l'Almudaina:アウ・パラウ・ダ・ラウムダイナ)はマヨルカ王宮として改革され、ベルベル城も建設されたんですね。
そうか?
PALMA 1575~1902
Giaccomo Paleazzo(ジャッコモ・パレアッソ)はパルマ市にめぐらせる壁を建設します。
このパルマ市を取り囲む壁は1902年に解体されましたが、この間巨大都市パルマは都市構造を変えていきます。
こんな感じで、近代パルマまでの歴史がわかるようになっているんですねぇ。
では、2階に行って見ましょうか。
インフォメーションで日本語パンフ発見
はい、右からカスティリャーノ(スペイン語)・カタラン(マヨルカ)・ドイツ語・英語・フランス語・イタリア語・ロシア語・・・日本語?!
な、なぜ白黒?!そして、よくあったな日本語。
日本人観光客も、そんなに多くはないけど訪れているそうですよ。
そして、この日本語パンフレット、説明が途中で切れてるわ、印刷逆さやわ、結構「日本人の気質」を全く無視した造りとなっております。
踊り場には、またもや落書き禁止の看板。壁には無数の落書きや彫り跡が・・・
最悪ですよね。何で書くかなぁ。意味がわからないんですけども。って・・・オイ!
おーい。見てるか?山川夫妻。恥ずかしいぞ。恥を知れ。1997年10月15日に何かしらでベルベル城に訪れた、山川義明・祐加里さん、すぐに消しに来てください。
来られても迷惑ですけど。つーか、来んな!!二度と来んな!!!
と、言うことでございまして、田中、恥ずかしい気持ちで今からベルベル城内を散策しなければならない運びとなりました。
Despuigの古代彫刻コレクション
城の2階にある2つの部屋には、Despuig(デスプッチ)さんの彫刻コレクションが展示されています。
このコレクションは、マヨルカ啓蒙主義者のAntonne Despuig i Dameto(アントンネ・ダスプッチ・イ・ダメト)(Palma 1745 - Lucca 1813)が収集したものです。
Despuigはモンテネグロの伯爵と伯爵夫人の息子で、マヨルカ啓蒙主義者の最も著名な人物の一人です。
彼は芸術学校の創設を手伝い、マヨルカで多大な貢献をした人物なんですね。
Despuigはローマに住んでいた間に、古典的な彫刻・碑文などの重要な美術品を収集しました。ローマ付近のアリッチャ(Ariccia)の発掘調査を後援していたので、そこからの出土品も展示されています。
1923年パルマ市議会は彼のコレクションを購入し、このパルマ歴史博物館で展示されることとなりました。
田中、個人的にかなりテンションが上がるゾーンなんですけども、予算の都合上まだイタリア遠征ができてないんですよねぇ。
テンション上がる田中をよそに、天然(旦那)とその息子も、やたらテンションが高い・・・
像のち○この数を大きな声で数え始めるご子息。その横で、イタリア人風発音とジェスチャーを繰り返す天然。集中して見られるか!!
って、お前らがイタリア行けない原因なんじゃ!!ち○この単位は、1ち○こ、2ち○こ、で正解なのか?!息子よ。
これ見ながら、ご飯3杯はいけるぞ。
ベルベル城に幽閉された著名人の一人Gaspar Melchor de Jovellanos
冒頭で登場したこの人、Gaspar Melchor de Jovellanos(ギャスパ・メルショル・ダ・ホベヤノス)(1744-1811)。アストゥリアスの政治家で、スペイン啓蒙主義の最も影響力のある政治家の一人でした。
1797年に法務大臣に任命されたのですが、彼の進歩したアイディアと異端審問、教会財政への改革心が国務長官Manuel Godoy(マヌエル・ゴドイ)を憤慨させることとなってしまいます。
国務長官Manuel Godoyは彼をマヨルカに追放して、黙らせる処置をとります。そして、Gasparさんはベルベル城に幽閉されることになってしまうんですね。
彼が幽閉されたのは、1801年3月から1802年5月までの間です。
言うても彼の財産のお陰で、豪華な家具や書籍を買ってベルベル城で過ごすことができたんですが、幽閉の間に白内障が悪化、身体的な問題でかなり苦しんだようです。
ベルベル城そのほかの展示物
こちら、マドリッド王立武器庫に保存されているMartí I(マルティ1世)の王冠のレプリカです。15世紀のものですね。かわいらしい。
みんな、そういう時期を乗り越えて、大人になるんですよ。きっと。だといいな。
歩いていると、時々こんな急ならせん階段が表れます。立ち入り禁止ですけど。
あとはですねぇ、予算足りなかったのでしょうか?それとも関係者が書いたのでしょうか?という感じの絵画がですねぇ・・・
このような絵画で、マヨルカの歴史を振り返るコーナーがあるんですよね。いる?これ?
うん。もう一回Despuigコレクション見てこう。
ベルベル城3階からの眺め
屋上に出ると、パルマを一望することができるんですね。
中庭に出ると、あれ?意外と小さい。って思ったんですけど、城内を回って屋上に出ると、広さと強固な造りを実感できます。
と、言うことでございまして3回に渡ってお送りしてきましたマヨルカの古城ベルベル城、いかがだったでしょうか?
マヨルカの歴史だけでなく、美しい景色も堪能できる超オススメ観光スポットでございます。
最後は、気のいい門番さんに見送られて、今回の旅は終了です。
はいはい。でも、今度は下り坂ですよ。
ベルベル城住所:Carrer Camilo José Cela, s/n, 07014 Palma, Illes Balears
10月から3月まで
火曜日から土曜日:10:00~18:00
日曜・祝日:10:00~15:00
閉館:月曜日
4月から9月まで
火曜日から土曜日:10:00~19:00
日曜・祝日:10:00~15:00
閉館:月曜日
一般は4€、パルマ住民は2.5€、14歳~18歳までが2€、14歳以下は無料です。
日曜祝日は入場が無料になっています。(2階に入れない場合もあるので注意です)