はい。今晩の夕食メニューはこれにお任せ!「3分じゃできないマヨルカクッキング」のお時間です。
ふふっ。今回は、みんなが知ってるパエリアのレシピなので、そうとは限りませぬぞ。
パエリアと言えば、スペインの米どころバレンシアと思われがちですが、なんのなんの。マヨルカがスペインで一番美味しいと言われているんですねぇ。
え?誰が言ってるんだって?・・・さぁ。
今回、めずらしくアルサモラ家のお食事会を、我が田中家で行うことになりまして、前菜・メインを作るのが面倒だったのでパエリアを作ることにしました!
あぁ。なるほど。もとい、アルサモラ家一同、パエリアをこよなく愛しているので、美味しいパエリアを振舞う運びになりました。
今回のお題目
スペイン一美味しいと言われるマヨルカのパエリア!
まぁね。そうは言うものの田中、バレンシア行ったことないのよね。
しかしながら、今回ご紹介するレシピは、あの超料理上手な義兄が伝授してくれたものなので、味にはかなり自信があります。
レストランなどで食べるものより、はるかに旨いのでぜひともお試しを。
面倒な鶏がらでダシを取るなどの作業は省いております。家庭でもさくっと出来ちゃう簡単レシピです。
パエリアの種類は限りない
今回ご紹介するのはベーシックなパエリアのレシピです。
マヨルカではお米で作るもの以外にも、フィデワと呼ばれるショートパスタを使ったものも食べられます。
必要なもの以外は、お好きな具材に替えていただいて大丈夫ですよ。
パエリア材料 10人前
【スープ材料】
鶏胸肉 500g
骨付き豚肉 400g(できれば脂が少ないものがGood)
アカハツタケ 150g(まいたけで大丈夫だと思う)
むきエビ 200g
イカ 200g
さやインゲン 20本
天然アスパラ 50本(なくても可、アーティチョークもいいですね。田中アレルギーですけど。)
コンソメ 1個と1/2
水 大きい鍋いっぱい 3リットル
オリーブオイル なべ底に広がる程度
塩・胡椒 適宜
*ソフリット
トマト 1個
たまねぎ(大) 1/2個
米 1kg
有頭エビ 12尾
コロランテ(色粉)
オリーブオイル パエリアパンにたっぷり広がる程度
赤ピーマン(ローストして皮を剥いたもの) 2缶
【ピカディージョ】
イタリアンパセリ 10本
ニンニク 2かけ
【付け合せ】
マヨルカ白ピーマン 2つ
レモン
ランブルスコ(発砲ワイン)
はい?
へぇ。
はぁ。
えー。スープは余ったら冷凍して、次回パエリアを作るときに使えます。または、その中に直接お米を入れて、おじやにしても美味しいですよ。
マヨルカのパエリア食材解説
スープの材料は、肉と魚介類の両方を入れた方がコクは出ます。
もちろん、魚メインのパエリアも美味しいのですが、作りかたが異なるんですね。
豚肉は、スペアリブでも脂の少ないものがオススメです。
スープに入れる魚介類は、アサリ、ムール貝、エビ、イカなどがオススメです。まぁ、ムール貝苦手なんですけどね。あの、ゴミのような糸って何?
材料に出てきたアカハツタケはこんなの。
これが出回るのは秋だけなので、通常は缶詰を利用しています。日本でも探せばあるとは思いますが、まいたけで代用OKです。
しめじは味が出すぎるかもですが、お好きな方はしめじでどうぞ。マツタケってどうなんだろう?
今回は、春になると自生するアスパラを使用しました。道端に生えるんですねぇ。
あ、田中自給自足してるわけじゃないですよ。
ちょうどアスパラの季節だったので、そこらへんに生えてるアスパラを使いましたが、季節のちょっとクセのある野菜だと味が出ますよ。
マヨルカでは、アーティチョークなどがよく使われます。まぁ、アレルギーなんですけどね。
絶対なくてはならないものは、有頭エビです。これがないと、パエリアと呼べないものになってしまいます。味の決め手になるので、必ず頭が付いたもので夜露死苦!
なくてはならないもの2赤ピーマンは、缶詰を使います。これは日本でも外国製品売り場に行くと売ってますね。
ない!そんなんない!という場合は、面倒ですがパプリカのお尻に菜ばしを差し込み、直火で真っ黒になるまで皮を焦がしてください。
その後水に浸けて皮を剥く。でOKです。
パエリアと言えば、色づけ・香りづけにサフランを使うとお思いでしょう?
ふふっ。マヨルカの一般家庭ではコロランテと呼ばれる黄色い色粉を使うんです。まぁ、経済的!
ベーシックなパエリアは黄色なんですが、これ美味しそうに見えるからって感じなんですよね。コロランテに匂いや味はありません。
日本では多分売ってないですので、黄色じゃなくてOKの場合は無視して大丈夫です。魚パエリアでは使いません。
黄色がいい!という場合は、奮発してサフランを用意してくださいね。
これ、マヨルカピーマンと呼ばれる白ピーマンです。基本、生で食べます。
フルーティでジューシー、不思議な味がするんです。
マヨルカでは白ピーマンがある季節はこれ、ない季節は大根のスライスを付け合せにして食べます。
口の中がスッキリして、パエリアの付け合せに最適です。日本にあります?旨いんですけどねぇ。
普通のピーマンでは絶対に代替品になりませんので、付け合せは、なしということで。
ということで、材料と代替品の解説が終了したところで、早速調理に取り掛かりましょう!
パエリア作りかた~最短調理時間1時間30分
まずは、スープを用意します。
パエリアは「男性が作った方が美味しい」と言われる料理なんですねぇ。と言うことで・・・・
田中:おーい。天然。そろそろパエリア作らんな。
天然(旦那):僕、今日、洗濯してあげる。天気いいし。
いっつもしないよね、洗濯。天気・・・・いいよね。
1.ソフリットを作る
トマトの皮を剥きざく切り、たまねぎもざく切りにしてハンドミキサーでがーっとペースト状にします。
ハンドミキサーがない場合はミキサー(匂いつくかもだけど)、ミキサーがない場合はもう摩り下ろしでお願いします。
2.肉を炒める
深鍋になべ底いっぱいに広がる程度、オリーブオイルを入れて、弱火で肉類を炒めます。
肉類を鍋に入れてから塩コショウします。焦げ目が付いたらひっくり返して焼き、ソフリットを加えて中火で3分程度炒めます。
3.水を加え煮込む
水、コンソメを加え、強火で煮込みます。アクが浮いてくるので、きれいに取りながら沸騰してから5分程度煮込んでください。
アカハツタケ、さやインゲン、アスパラ、むきえび、イカを入れて50分煮込みます。お好きな具材を加えてください。
さらにアクを取り、塩・胡椒で味を調えて完成です。
さて、次はいよいよパエリア本体の作成に入ります。
田中:おーい。スープ作ったったで~。
天然、いよいよ秘伝パエリアメモ帳を取り出し、頭巾をかぶる。そのとき・・・
天然:あ!兄ちゃん来た!!兄ちゃ~ん!!
4.有頭エビを炒める
ここからは義兄の作業となります・・・・何で客働かせとんねん。
パエリアパンに多目のオリーブオイルをひき、有頭エビを焦げ目が付くまで焼きます。パエリアパンの上で塩を振ります。
頭を潰しながら、ミソを出して焼くのがポイントです。中火です。
パエリアパンがない場合は、大きめのフライパンで大丈夫です。フライパンの大きさで、できる人数が変わります。3人前以上作る場合は、フライパン2つに分けて作った方がいいかもです。
頻繁にパエリア作るなら、パエリアパンはあった方がいいですね。
5.米を炒めてコロランテを加える
有頭エビを取り出し、その油を利用して米を炒めます。炒めながらコロランテを適量加えます。
中火のまま2~3分程度炒めればOKです。
熱しておいたスープを米がひたひたになるまで入れます。スープの具材は最初に全部入れておきます。強火で沸騰させます。
エビを戻して、赤ピーマンも加えます。見た目は美しく仕上がりませんが、ここでエビとピーマンを入れることで味がより一層染み出します。
ちなみに、天然が赤ピーマンを並べてました。
6.ピカディージョを加えて15分程度火にかける
火加減は中火~強火で様子を見ながら約15分程度加熱します。米の種類によるので、柔らかくなり過ぎないように注意してください。
仕上がりの目安は米に芯が少し残る程度がベスト。12分くらいから米の硬さチェックをするといいですよ。
ここでかき回さずに、パエリアパンを揺する程度にしてください。かき回すと美味しくなりません。
スープが足りないようなら足しながら様子を見ます。
ニンニクとイタリアンパセリを微塵切り(すり鉢で潰してもOK)でピカディージョを作ります。ピカディージョを加えてしばらく加熱。
7.火を止めてアルミホイルで蓋をして2分
火を止めた後、パエリアパンにアルミホイルで蓋をして2分ほど蒸らします。蒸らした後も、米に少し芯が残る感じを目安にしてください。
付け合せを添えて、召し上がれ!レモンは必須です!
マヨルカでパエリアと共に登場するもの
家族が集まると、パエリアを作り始めます。
パエリアを作りながら、ポテチやサラミ、オリーブをつまみながらコーラ、炭酸飲料などを飲んで雑談。
パエリアと共によく飲まれるのが、赤ワイン・発砲ワインです。田中はパエリアには、ランブルスコという発砲ワインが合うと思うのです。そして安いのです。
ランブルスコは、2€もしないで買えちゃうんですねぇ。素敵。
レストランだと、パエリアは1皿目の料理になります。2皿目にメインが登場するんですねぇ・・・ないわ。死ぬわ。
はい。はい。
今回、ご用意させていただいたのが、マヨルカ名物エンサイマダ。さらに焦がしカスタードをサンド!!
甘さの超ヘヴィ級。ね、これで十分でしょ?しかし、義姉がチョコレートアイス、チョコチップアイスを持って登場・・・
甘さのアルティメットやん。
デザートのときは、カヴァ(シャンパン)を開けます。え?家だけ?
というわけで、マヨルカの田舎の食卓風景をご覧いただきましたが、いかがだったでしょうか?
そりゃ、ダイナマイトボディが次々と生まれてきますわな。