はい。前回に引き続きまして、今回も「La Prorciúncula」の博物館でございます。
美しいガラスの教会に入る前に、私設の考古学・民俗学博物館の中を通っていきます。
マヨルカ島を中心に地中海地方の、古代品の数々が展示されています。展示物は古代から前近代までの日用品が中心です。
そして、ガラスの教会を拝観した後、またこの博物館を通って出てくるという、少々鬱陶しい造りになっております。

まぁ、帰り道にまた新しい発見があったらいいですね。あればですけどね。

そんでもって、博物館でマヨルカ島の古代武器も展示されていました。
今は色んな国から観光攻めに合っているマヨルカですが、古代はギリシャやフェニキアからの侵略も、この武器で防いでいたんですねぇ。

マ、マジですか。
では、マヨルカの古代と、おじい・おばあのご先祖さんたちの生活を覗いてみましょうか。Let's!徘徊!
今回のお題目
マヨルカ文化がまるわかり考古学・民族博物館
えー。エントランスをくぐりますと、小さなお土産コーナーなどがあります。考古学とは関係ないグッズでございます。
こちらは聖フランシスコ関係のお土産もちらほら。
?!拷問器具ですか?中に入るといきなりペンチ出てきましたけども。
抜歯の拷問と言えば、3世紀、聖女アポロニアが最初に受けた拷問とされています。

はい。ここからはマヨルカの生活に関する品々が並んでいます。
マヨルカおばあが昔、台所で使っていた道具たちですね。

手前から、パンなどの生地を捏ねる機械、オリーブオイルを絞る機械、糸を紡ぐ機械です。
手動ですけど今のものと原理は全く同じですね。

マヨルカの観光の歴史も振り返ることができますよ。
あ、これ年表ね。
マヨルカ島の観光の始まりは、16世紀から19世紀なんだそうです。って、随分開きがあるなぁ。
19世紀には、人々は飢餓と戦争から脱して、冒険を始める人が出てきたのだとか。
これは、マヨルカのおじい漁師が昔使っていた網などの漁師道具ですね。マヨルカ、島なのに魚高いんですよね・・・
釣りするにもライセンスがいるのだとか。自給自足もままならんわ!
どんなやって乗るんですか?

あ、じいさんが生き生きしている・・・生きてる。

あ、そうなんですか?じいさん血圧上がりますよ。
あ、スキー板。マヨルカも雪積もるんですよね。
こちらクラシックなミシン。って言ってもアルサモラ家義母、これまだ使ってるし・・・
このコーナーに来たとき、家の天然(旦那)が歓声をあげた。
天然:チョコラテ!チョコラテマッシーン!!

はい。残念です。
マヨルカ島・地中海の考古学コーナー
私設といえども、かなり広いです。そして、施設も結構クラシックな感じ。
地中海地方の地域別壷の数々ですね。地図になってて、わかりやすいですね。
マヨルカ地方の壷です。中にはワインを入れていたんですね。

年代やら、何に使われていたかなど、説明がちょっぴりしかないのが、ちょっと残念ですが、あってもほとんどわからないので、まぁいっか。
これね。義母の家で初めて見たときのカルチャーショックったらなかったですよ。
羊の頭蓋骨をこれで、かち割ってましたからね。
あぁ、えらい所に来てしもうた。と思いましたよね。そりゃ。

リアルなマヨルカがそこには、あったんですねぇ・・・
マヨルカに代々伝わる古代兵器とは?!
これ、マヨルカ島に古くから伝わる武器、Pasetja(パッセッジャ)です。スペイン語ではHonda(オンダ)。
スリンガー、いわゆる投石武器ですね。
マヨルカでは紀元前700年頃から、すでに使われていてギリシャとフェニキアの海賊の弓による攻撃に対して、このPastjaを使って勇敢に防いだんですね。
古代地中海では最強の傭兵と言われた、マヨルカの投石軍。かの有名なハンニバルのカルタゴ軍にも参軍し、恐れられる存在だったわけでございますよ。

うへへ。戦闘民族の血が騒ぎますね。

古代は意外とスパルタ教育なマヨルカ
このPasetja、子供の頃から訓練を受けます。あ、今は学校でも教えていませんよ。

母親は、木の上にパンなど食料を置き、子供たちは投石で食べ物を落とすまで、食事はできませんでした。
こんな風にして、男女を問わず投石の技術を磨いていたんですねぇ。
こんな感じのものですね。
地中海最強の傭兵マヨルカ軍
マヨルカの傭兵たちは、常に3つのPasetjaを身につけていました。一つは手に、もう一つは頭に結び付けられ、最後は腰に結び付けられていました。
彼らはラードを全身に塗って、ほぼ全裸で戦っていました。見た目が怖いわなぁ。
この投石、かなりの破壊力がありまして、ローマ軍の兜を貫通させたほどなんですね。
さらに、適当に数打ちゃ当たる方式ではなく、確実にローマ軍の心臓目掛けて投擲され、盾を持っている場合は目を狙うなど、恐ろしい的中率を誇っていたわけです。
そのため、4人の兵士よりも一人のマヨルカ傭兵が価値があると言われていた所以なのです。
あぁ、恐ろしい。

天然:これね、昔やってたよ。
田中:はぁ?あんたも? (((;゚;Д;゚;)))カタカタカタ
恐るべし、マヨルカ人。そして、きっと息子にも受け継がれていくのでしょう・・・・
マヨルカ大聖堂の近くにも、このPasetjaの像が建っていますよ。探してみてくださいね。
そのほかのマヨルカ伝統展示物
ちょっと恐ろしくなったところで、ほっこり。
これ、マヨルカの特産品、シウレイです。まぁ、なんと言いますか、素朴な感じの何でしょう。

この置物的なもの、笛になっているんですねぇ。なぜでしょうねぇ。
田中も人からいただきまして、現在在庫数4つなんでございますよ。全部笛なんですけどね。ありがとうございます。

羊?ヤギ?
この真ん中の楽器、棒をブスブス刺して音を出すものなんですけども、学校の発表会で全員が指揮に合わせてブスブスやってたのを、田中は目を細めながら見ていたわけですよ。
わが子よ、家でやるのはおよし。
あ、また戻った。投石機ですね。
こんなん飛んできたら、あーーーー。って言いますよね。

と言う訳でございまして、マヨルカの考古学・民俗学博物館でございました。
この先に、ガラスの教会が待ち受けております。
開館時間:月曜~土曜 09:30-14:30・15:00-17:00
入場料:一般5€・マヨルカ住民3.5€
住所:Avinguda de Fra Joan Llabrés, 1, 07600 Palma, Illes Balears
となっております。結構盛りだくさんな内容なので、楽しめると思いますよ。
マヨルカのおじい・おばあの生活を覗いてみるのはいかがでしょうか?

田舎の皆さまは、結構物持ちがいいんですよね。