どうも。私の血はワインでできているかもしれない田中です。

はい。嘘ですけどもね。どちらかと言えばオリーブオイルに近いですね。
毎晩、塩にオリーブオイルをかけて舐めている田中なんですけどね。美味しいねぇ。

今回はトメウおじいの友人、天才ワイン職人ペレの農園へお邪魔してきました。
妖怪、油赤子プレゼンツ、マヨルカワイナリーツアーへようこそおこしやす。
油赤子は、鳥山石燕の今昔画図続百鬼に出てくるよ。レッツ・チェキラ!

今回のお題目
マヨルカ来たなら必ず行こう!ワイナリーツアー
はい。マヨルカワインは生産数が少なく、あまり世の中に出回ってないレアものなんですね。
日本にもごく一部輸入されていると思いますが、数は少ないので手に入れるのは困難ではないですかね?
ワイナリー自体も、個人で経営されている小さなものが多く、その生産プロセスは代々受け継がれてきたものなんです。
ワイン祭りでお世話になってから、あの味が忘れられず通い続けているワイナリーがあるんですけども、今回はそのワイナリーのツアーに友人たちをご案内してまいりました。
ではでは、マヨルカ最高峰のワインをとくとご覧くださいませ。
見るだけだけど、ごめんね。

マヨルカワインロードで極上のワイン体験
はい。今回お邪魔したのはマヨルカのワインロードでもある、サンタマリア・デル・カミにある老舗ワイナリー「Jaume de Puntiró」でございます。
マヨルカくる?常連様たちにおかれましては、お馴染みのワイナリーでございますよね?

農薬・化学肥料などを一切使用しない有機栽培、マヨルカの土壌と気候を活かした独特の栽培方法を代々受け継いできたワイナリーでございます。
そりゃ、高いお金を出せばですよ。美味しいワインは手に入るかもしれません。
しかしながら、ここのワインはお値段も庶民的。なのに極上の味を堪能できる最高のワイナリーなのでございます。
生きてて良かったって思いますよ。本当に。
前置きはさておき、Jaume de Puntiró(ジャウマ・デ・プンティロ)ワイナリーツアーに行ってみましょう!
マヨルカ伝統を守り続けるJaume de Puntiróのブドウ園
ジャウマ・デ・プンティロのブドウ園を見てみましょう。
ジャウマ・デ・プンティロは現在、サンタマリアに10カ所以上のブドウ園を所有しています。
広い土地だけでなく、小さなブドウ園もあるんですね。
土地を分けて生産している理由は、ブドウの種類によるものだけでなく、一つの土地が冷害などでダメになった場合でも、常にワインを生産できるようにするためでもあるんです。
ペレ(ジャウマ・デ・プンティロのオーナー):離れた土地で生産するのは、かなり大変な作業なんですわ。でも、それも楽しいっちゃ楽しい。
超ドM級のワイン魂を持つ、天才ペレに休みはありません。
マヨルカワインを生む素晴らしい土地
ペレが受け継いでいるブドウの栽培方法は、ブドウ栽培のプロセスだけでなく、環境に敬意をはらい、伝統的な習慣やパターンに忠実にに従うもの。
マヨルカの夏は、雨が全くと言っていい程降りません。
強い日差しに照らされて、ほどんどの土地は茶色く乾いた風景が広がります。
その中で、美しく茂るのがぶどうの木。ぶどうの木は雨のないこの季節に、青々とした葉を茂らせます。
ペレの農園では、一切水や肥料は与えずに、土地の力だけでぶどうを育てています。
秋の間の雨によって、土地に栄養分と有機物が与えられ、微生物によって土地が活性化されるんですね。
ペレ:この時期、雑草もほとんど生えない。ふふふ。
古代マヨルカでは、小麦や大麦の生産が最も盛んでした。
それは、島民の生活に欠かせないものだったからなんですが、山地が少なく平坦な土地が多いマヨルカの地形が小麦の生産に適していたんですね。
一方、ぶどうはと言いますと、トラムンタナ山脈から少し離れた地域が最も美味しい生産地となっています。
ワインロードがあるこの地域で生産されるぶどうが最も良質で、ワインロードに指定されている地域でもあるんです。

ジャウマ・デ・プンティロで栽培されるぶどうたち
ジャウマ・デ・プンティロでは、ブラックマントル・マントネグロ・カレット・プレサムホワイト・カベルネソーヴィニヨンなどが栽培されています。
【ブラックマントル】
マヨルカ島で古くから栽培されているぶどう。果糖が豊富な高級ぶどうとして知られています。古い種はタンニンが豊富で熟成ワインに適しています。
【マントネグロ】
マヨルカの固有品種でワインに独特の芳香をもたらします。熟成の進みが早く、ブレンドして使われることが多い品種です。
【カレット】
マヨルカ原産の黒ぶどう。香りが芳醇で果糖が低く、ブラックマントルとバランスを取るのに適した種です。
【プレサムホワイト】
マヨルカで古くから栽培されている白ぶどう。フレッシュで柔らかく、後味が特徴的で揮発性と酸性の香りがあります。
その他にも、生食用のぶどう保存用のぶどうなどが一粒一粒丁寧に栽培されています。

マヨルカの伝統を守り続ける平和な姿勢
ペレ:最近、住宅の建設とかで土地が値上がりしてるわけですわ。
土地の境界線を引きたがるんだけど、ここはそんなことしてないよ。境界線が曖昧。
壁を作るようなことはしたくないし、誰でも入れる環境が本来の農園の姿だと思う。
トラクターの通る道だって、共有しないと作業は進まないし、持ちつ持たれつってやつ。
そんな文化は守っていかないとって思うよね。
田中:平和な味は、うまいんですわ。きっと。

ジャウマ・デ・プンティロのセラー内を見学
セラーに帰ってまいりました。いよいよ試飲!の前に、ワイン蔵の見学でございます。
ジャウマ・デ・プンティロでは、アメリカ産とフランス産のワイン樽を使用して熟成させています。
アメリカ産は硬め、フランス産は柔らかめの味に仕上がります。
この樽、かなりのお値段がするものなんですけども、6~7年しか使えないので毎年数樽は交換しているそうです。
おフランス産のものは、アメリカ産のものの3倍のお値段。もう、頭の中でおフランス国歌が響き渡っております。
♪喉掻っ切りに奴らが来るぜ。その前にやっちまえ。我々の畑を奴らの血で肥やせ♪
スペイン、歌詞なくてよかったな。
ペレ:家のおじいの頃は、1種類のワインしか作ってなかったの。
今じゃ、こんな沢山種類作っちゃった。おじい、賢かったんだと思う。ははは。

マヨルカワイン試飲マヨルカおつまみを添えて
さて、いよいよ試飲。
ジャウマ・デ・プンティロで作られているワイン全種類、いただきました!
田中:ペレ、天才。
ペレ:ふふふふ。
どれも個性的で、いただきながら何の食材と合わせようか・・・とワクワクする体験ができますよ。
口に含んだ瞬間に、食べたい料理が思い浮かぶという幸せな瞬間が訪れます。
1本1本ご説明差し上げたいところなのですが、テンション上がりすぎて何がどうだったのか、さっぱり覚えていないという体たらく。
さらに、美味い。美味い。の連続で、美味い、天才!しか言ってない気がする。

どれも素晴らしく美味しいので、是非とも体験したいただきたいのでございます。
JPに至っては、匂いだけで酔える。程よくいい気分にさせてくれます。香水にしたい。

毎度恒例:今日の田中家お土産
じゃじゃーん。今回の田中家お土産は、DAURAT!
おフランス樽で発酵・熟成させた、ちょっと緑がかった黄金色の一品。
スパイシーな樽の香りと熟した果実の芳香。複雑だけどバランスの取れた味で、後から少し渋みが感じられます。
口の中に風味と味わいが尾を引く感じが素敵。これからの暑い夏に、すっきりと味わえる一品でございます。

こちら。最近発売されたベルモット。
前回遊びに行ったときに感動したので、お持ち帰り。
ベルモットの甘ったるさが全く感じられない、スッキリとしてキリッとした味わい。
フルーティという言葉が、こんなにピッタリなベルモットは他で味わったことがない、感動の一品です。ありがとう。
いかがだったでしょうか?今回のマヨルカワイナリーツアー。
マヨルカの伝統を受け継ぎながら、守り続けているこの土地の味。マヨルカの環境を愛し、風土を知り尽くし、さらに研究を重ねる男の作り出す美しく繊細な結晶を、ぜひ味わってみてください。
Jaume de Puntiró
住所:Plaça Nova, 23, 07320 Santa Maria del Camí, Illes Balears
電話:+34 606 429 023
月曜から金曜までは9:00~18:00
土曜・日曜は9:00~13:00まで営業してます。
パルマからだと、サンタマリアまではTIB電車でささーっと出られますよ。
ワイナリーツアー
- ワイナリー見学+テイスティング 10€
- ワイナリー見学+テイスティング+マヨルカおつまみ 25€
など、ブドウ園見学も受け付けています。ツアーはすべてスペイン語で行われますので、ブドウ園見学はスペイン語必須でございます。
テイスティングに言葉は必要ないですよね?ペレもアナも、温かくもてなしてくれますよ。
不安な方は「マヨルカくる?」までご一報ください。
ワイナリーツアーの予約代行も時間があれば行いますよ!
あれ、今日おじい、どこ行った?

これ、知ってた?