野菜、足りてますか?
今回は、マヨルカ伝統料理の一つ、トゥンベット(Tumbet)をご紹介しようかと思っております。
夏野菜のうまみがギューッと濃縮された感じのサイドメニューなんですけども、単品としても十分な存在感でございます。
皆さんご存じのラタトゥイユに似た感じなんですけども、似て非なるものでございます。
海外旅行に出ると野菜不足な食事にゲンナリしてしまいますけども、そんな野菜不足を一気に解消してくれる感じの一品なのでございまして。
マヨルカ料理レストランを発見したら、是非とも注文していただきたいですね。
あー、で。新鮮夏野菜を豊富にいただける料理なので、是非ともチャレンジしていただければと存じる次第であります。
それでは、3分じゃできないマヨルカクッキング調理開始!
夏野菜を堪能できる本格的マヨルカ料理レシピ
うん。言っちゃったもん勝ち。
と言うことで、このTumbet(トゥンベット:トゥはタに近い感じでベッはバッ寄りでトは無声音で発音)との出会いは、忘れもしない義母のタンバッが最初でして。
キャセロールに、何でしょうかね?半分くらい油が注がれたような、キャセロール持っただけで手がテカテカになるような有難い一品でございまして・・・
そう、油加減が日本人の人知を超えたものでしてね。お~。野菜たちが油の中でいい具合に泳いどる。泳いどる。
って、どうやって食うんじゃい!!
田中は油もん食べすぎると、こう見えても顔にブツブツ出るんじゃ!食べた5分後、顔がテカって来るのがわかる体質なんじゃ!!
と言うことで、あの日以来トゥンベットと聞こえると、耳が勝手に塞がれてしまうという体質も備わった次第です。
うん?レストランで友人から一口貰ったトゥンベットが美味しかったから。
あーそうね、油減らしたら、こんなに美味しくなるものなのね。と感動すら覚えた田中が、今回はトゥンベット油少ないレストランバージョンでお送りしたいと思います。
マヨルカ料理から油をゴッソリ減らせ!トゥンベットの材料
まずは、基本となる材料から。
日本でも手に入る材料ばかりなんで、ご家庭でマヨルカ料理を味わえちゃいますぞ。
材料は新鮮夏野菜をお選びください。
家庭菜園から取ってきたり、提携農家さんから仕入れたりした濃い味野菜だといいですなぁ。
あ?バレた?マヨルカ料理ってシンプルなんで、素材が良ければ更に美味しくなるかと。
材料:メイン料理とする場合3人分くらい?
じゃがいも 大3個
なすび 2本
ズッキーニ 1本
玉ねぎ 中1個
ピーマン 2個
赤ピーマン 1個
ニンニク 2かけ
ローリエ 1~2枚
塩
オリーブオイル
トマトソース 300~400g
野菜で必須なのは、じゃがいも、なす、玉ねぎ、ピーマン、ニンニクかと思われます。
田中はズッキーニが好きなので入れてますけども、甘みとジューシーさが増します。オススメ。
ローリエはなくても可。
トマトソースは、トマト缶を煮詰めて塩で味付けたものでOK。オレガノが入ってると地中海っぽいです。
オリーブオイルを揚げ油に使いますが、エキストラバージンを使用します。
え?揚げ油にエキストラバージン?ってお思いの料理通の方もいらっしゃると思いますが、エキストラバージンでございます。
こちらでは、炒めたり揚げたりする用のエキストラバージンも販売されとります。
くれぐれも、サラダ用の濃いタイプで揚げないようにお気を付けください。あっさりバージンです。
今回赤ピーマンは、オーブン焼きにして冷凍してたものを解凍して使いました。
パプリカのオーブン焼きはこちらで。
保存もできるよ!パプリカの料理方法~スペイン料理でパプリカ大量消費
と、まぁ、冷蔵庫の中のありもの野菜を使っちゃえばいいんですけどもね。
あ、冬に食べても美味しいですけどもね。
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夏野菜を真夏に汗だくで料理するレシピ
えー。トゥンベットを調理するのに難点なのが、油で揚げ続けるという作業でして。
田中家、エアコンがないのはいいとして、最近天井についてる扇風機(何て言うのあれ?)も壊れましてね。
最後の野菜を揚げ終わる前に、少しめまいに襲われた次第です。調理には十分お気を付けください。
では、田中決死の調理方法をどうぞ。
野菜をカットします。
ジャガイモは皮をむいて3㎜程度の輪切りにし、水に浸けておきます。水気をしっかりきって、塩を振っておいてください。
ナスは5㎜程度の輪切り。大きい部分は半分に。塩水につけてアクをとり、水気をしっかりきっておきます。
ズッキーニも5㎜程度、玉ねぎは適当にスライス。ニンニクは5~7㎜程度にカット。ピーマンはズッキーニやナスと同じくらいの大きさにカット。
深めのフライパンにオリーブオイルを1~2cm注ぎます。田中は1㎝あるかないかくらいで揚げました。
ニンニクとジャガイモを入れてから、火をつけます。とりあえず中火です。
最初にニンニクを揚げて、油にニンニクの香りをつけちゃってください。焦げやすいので、焦げないように気を付けて。
ニンニクを引き上げ、ジャガイモの表面がパリッとなって中まで火が通ったらあげます。
面倒ですけど、箸を使って一個一個油を切りながらの作業です。
揚げた後は、キッチンペーパーで油を切っておきます。
通常、マヨルカ家庭料理では揚げた後、直接キャセロールに並べてまいります。ねぇ、油、切ろうよ。
大体次にナスを揚げるんですけども、ズッキーニで。
両面にうっすら焦げ色が付いたら引き上げます。油少ないんで、裏返して揚げ焼きにしてください。
あー。だいぶ油少なくなってきた・・・
フレッシュな赤ピーマンを使う場合は、一緒に揚げてください。
玉ねぎは、焦げやすいんですけど、頑張ってギリギリのところを狙って揚げていきます。
ナスって、油をいったん吸ってから、また放出するらしいんですわ。
そこを狙って引き上げていきましょう。表面がパリッとなったらいいと思うんですけども、ナスは他の野菜より少し温度を上げてやっつけます。
パプリカ以外、全部揚がりました。はい、結構しんどいです。
えー。もっと油を減らしたい場合は、焼くって手もあります。焼く前にレンジで少し火を通しておけば、時短できますけどもね。
美味しいか?と言われると、揚げた方が断然うまいです。
えー。通常はですね。キャセロールに並べるという料理なんですけども、面倒なんで耐熱容器に入れてまいります。
ちなみに、こんなやつ。すんごい重たいんで、洗うのが面倒くさい。
ナスを並べて重ねます。
トマトソースがしっかりした味の場合は大丈夫ですけど、薄味の場合は重ねながら塩をふっていきます。
はい。次はズッキーニ。
ピーマンたちを並べます。
玉ねぎとニンニクを重ねます。
あ、順番は適当でいいんですけど、ジャガイモ→ナス→ピーマンがいいですね。
トマトソースにローリエを入れて火にかけて温め、上からかけます。トマトソース、ちょっと濃過ぎた。
これ、常温でいただくものなんですけども、もちろん温かくても美味しい。
田中は温かい方が好きなので、オーブンに入れて温めました。200度で5~10分ですかね。
はい。出来上がり。
野菜の甘みが凝縮された一品でございます。
トゥンベットの付け合わせは何がいい?
トゥンベットがメインになってる場合ですけども、目玉焼きを添える。白身魚のソテーを添える。豚肉のソテーを添える。感じが定番です。
義母の場合は、野菜の層の間に豚肉をねじ込んで来るパターンです。
今回は、マヨルカ名物の血入り油の塊入りソーセージ、ブティファロを付け合わせにしてみたんですけど、ナイスあっさりトゥンベットでございました。
ありがとうございます。マヨルカ人には物足りない油っこさだと思われます。
余計なお世話です。
トゥンベットは日持ちする!
トゥンベットは冷蔵庫に入れておくと、2、3日は大丈夫でございます。
オリーブオイルを使っているんで、冷やして食べても全然OKなんですけども、オーブンやレンジで温め直して食べるのも良しです。
オーブンの場合は、焦げないようにホイルをかけて温めてくださいまし。
キャセロールの場合は、そのまま火にかけて温め、混ぜちゃっても大丈夫。
こんなクソ暑い中、汗だくで調理したので2日間くらいは楽しませてもらいたいものですね。
さて、数種類の野菜を小一時間にわたり揚げ続けてまいりました、マヨルカ伝統料理トゥンベット(Tumbet)。いかがだったでしょうか?
はっきり言って、超面倒くさいです。
野菜を全部一緒に揚げないのは、火の通りやらが重要だからでしてね。美味しくなるコツでございます。
面倒くさくても、それなにり頑張っただけの美味しさがありますので、新鮮夏野菜がお安く手に入りましたらお試しくださいませ。
命名:ラタトゥイユよりウザい。
灼熱地獄の後、キンキンに冷えたビールやキリっと冷えたワインと共にお召し上がりくださいまし。